なぜ、サウスカロライナのブルースミュージシャンは高遠を目指したのか。

世界のミュージシャンから届き始めたメッセージ。その中で、Max Hightowerが高遠ジャズ&ブルースフェスティバルを選んだ理由。

アメリカ・サウスカロライナ州。

ブルースが今も日常の中に息づくこの土地から、一通のメールが届きました。

高遠ジャズ&ブルースフェスティバルで演奏してみたい。」

送り主は、ブルースミュージシャン Max Hightower

実は、このメールは私たちから送ったものではありません。

Max自身が、高遠という小さな町で開かれるフェスティバルを見つけ、自ら出演を希望してくれたのです。

2025年のフェスティバル終了後、海外から出演希望の連絡をいただく機会は少しずつ増えてきました。

アメリカ、アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、フランス。

世界各地から届くメッセージを見るたびに、高遠という小さな場所で続けてきたことが、少しずつ海の向こうにも届き始めていることを感じます。

その中でも、Max Hightowerという名前は、特別な存在でした。

Max Hightowerとは

アメリカ南部には、今もブルースが日常の中に息づく町があります。

教会の音楽、家族の集まり、地元のライブハウス。特別な場所だけではなく、人々の暮らしのすぐそばに音楽があります。

Max Hightowerが育ったサウスカロライナ州アップステートも、そんな土地のひとつです。

幼い頃、Muddy Watersの演奏を耳にしたことが、彼の人生を大きく変えました。

その荒々しくも温かい歌声、ギター、そしてハーモニカ。

“ブルースとは何か” を教科書ではなく音そのものから学び、彼は自然とその世界へ引き込まれていきました。

ギターを手にし、歌い、そしてハーモニカを吹く。

やがて、それらは別々の楽器ではなく、自分自身の声として一つの音楽になっていきます。

現在のMaxのスタイルを一言で表すなら、

サザン・ブルースを軸に、ブルースロックの力強さとニューオーリンズ・ファンクのグルーヴを自然に融合させた、現代のアメリカン・ブルース。

伝統を大切にしながらも、単に昔の音を再現するのではありません。

受け継いだものを、自分自身の音楽として今の時代へ届ける。

そこにMax Hightowerというミュージシャンの魅力があります。

その実力は、アメリカのブルース界でも高く評価され、Hubert Sumlin、Willie “Big Eyes” Smith、Bob Margolin、Bobby Rush、Kim Wilson、Eddie Shawをはじめ、多くの名だたるブルースミュージシャンとの共演へとつながっていきました。

しかし、私たちが心を動かされたのは、その経歴ではありません。

動画の中で見せる穏やかな語り口も、演奏から伝わるグルーヴも、そこには決して気負ったところがありません。

ブルースという音楽への深い敬意。

そして、その音楽を楽しむことへの素直な喜び。

それこそが、高遠でぜひ聴いていただきたいMax Hightowerの魅力なのです。

なぜ、Max Hightowerだったのか

海外から出演希望をいただいたのは、Maxだけではありません。

2025年のフェスティバル終了後、高遠には世界各地から多くのメッセージが届くようになりました。

そのこと自体は、本当にありがたく思っています。

しかし、私たちは「海外アーティストだから」という理由で出演をお願いすることはありません。

高遠ジャズ&ブルースフェスティバル

が目指しているのは、世界中のミュージシャンを集めることではありません。

日本でも海外でも、本当に心を動かす音楽を届けるアーティストと、この場所で出会うことです。

その意味で、Max Hightowerはとても自然な存在でした。

彼の演奏には、ブルースという音楽への深い敬意があります。

それは、古いスタイルを真似ることでも、有名なミュージシャンのように演奏することでもありません。

ブルースという文化が育まれてきた背景を理解し、その精神を自分自身の音楽として表現していること。

私たちが惹かれたのは、その誠実さでした。

初めて彼の演奏を聴いたとき、

この人の音は、高遠の風景によく似合う。」

そんな印象を持ちました。

広い空。

山々に囲まれた景色。

一日を通してゆっくり流れる時間。

そこに流れるブルースは、大きな音や派手な演出ではなく、一音一音が自然に響いていく音楽であってほしい。

Max Hightowerの演奏には、そんな高遠らしさと重なる空気があります。

だからこそ、「海外アーティストだから」ではなく、「このフェスティバルで聴いてほしい音楽だから」。

その想いから、出演をお願いすることを決めました。

「They're playing it right.」という言葉の重み

来日に向けたメッセージの中で、Maxは共演する The Broken Blues Band について、こんな言葉を残しています。

“These guys are killing it.

They’re playing it right.”

一見すると、「最高のバンドだよ。」という意味に聞こえるかもしれません。

もちろん、それも間違いではありません。

しかし、ブルースという音楽の世界では、この言葉にはもう少し深い意味があります。

“Playing it right.”

それは単に演奏が上手いということではありません。

ブルースという音楽が生まれた背景を理解し、その歴史や精神に敬意を払いながら、自分たち自身の音楽として表現している。

そんなミュージシャンに対して送られる、大きな信頼と尊敬の言葉です。

長い時間をブルースとともに歩んできたアメリカのミュージシャンが、日本の若いブルースバンドに対して、その言葉を自然に口にしたこと。

私たちは、とても嬉しく感じました。

それは、日本のブルースが世界に認められた、というような大げさな話ではありません。

音楽を通して、お互いが自然に認め合えた。

そんな、とても素敵な瞬間だったと思っています。

だから今回の共演は、「海外アーティストが日本で演奏する」という企画ではありません。

同じ音楽を愛するミュージシャン同士が、高遠という場所で出会う。

その時間こそが、このフェスティバルらしい一日になると私たちは思っています。

8月29日、高遠で生まれるのは、一つのライブではありません。異なる国で育った二つのブルースが、同じステージで響き合う特別な時間です。

8月29日、高遠で聴いてほしい音

Max Hightowerのステージで、ぜひ耳を傾けていただきたいものがあります。

それは、派手なテクニックではありません。

速弾きでもありません。

もちろん、ハーモニカの迫力やギターの力強さも大きな魅力です。

けれど、本当に聴いていただきたいのは、その音と音の「あいだ」にある空気です。

ブルースは、音をたくさん並べる音楽ではありません。

一音をどのように鳴らし、どのように余韻を残すか。

歌がどのように息づき、バンド全体がどのように呼吸を合わせるか。

そんな、小さな積み重ねがブルースという音楽を形づくっています。

Max Hightowerの演奏には、その”間”があります。

決して急がず、必要以上に飾らず、一音一音に意味を持たせる。

だからこそ、屋外という開かれた空間で聴いたとき、その音楽はより自然に身体へ入ってきます。

高遠ジャズ&ブルースフェスティバルは、大きなスタジアムでも、照明に囲まれたライブハウスでもありません。

高遠の自然 

山々に囲まれた風景。

ゆっくり流れる時間。

木々を抜ける風。

その中で鳴るブルースには、都会のライブとは違う表情があります。

音楽だけを聴くのではなく、

その日、その場所、その空気ごと味わう。

私たちは、そんな時間を皆さんと共有したいと思っています。

Max Hightowerの音楽は、きっとその風景の中で、さらに豊かな表情を見せてくれるはずです。

高遠から、また新しい物語が始まる。

2025年のフェスティバルが終わったあと、私たちは少し不思議な変化を感じるようになりました。

それは、チケットの枚数でも、SNSのフォロワー数でもありません。

音楽を通して、高遠という場所が少しずつ世界へ届き始めていることです。

世界中のミュージシャンから届くメッセージ。

いつか高遠で演奏してみたい。

そんな言葉をいただくたびに、私たちは改めて思います。

音楽には、人と人をつなぐ力がある。

国境や言葉を越えて、同じ景色を見たいと思わせる力がある。

Max Hightowerの出演は、その象徴のような出来事です。

海外からアーティストを招くことが目的だったわけではありません。

世界中の音楽家が目指すフェスティバルをつくることが目標でもありません。

私たちが目指しているのは、もっとシンプルなことです。

本当に心を動かす音楽を、この場所で届けること。

そして、その音楽を愛する人たちが、高遠という町で出会うこと。

だからこそ、Max Hightowerは私たちにとって”最初の海外招聘アーティスト”という肩書き以上の存在です。

同じ音楽を愛する仲間として、この場所で一緒に一日を過ごすミュージシャン。

その出会いが、これからの高遠ジャズ&ブルースフェスティバルの新しい物語をつくっていくのだと思います。

8月29日。

サウスカロライナから届くブルースと、日本の山あいの小さな町で生まれる時間。

その瞬間を、ぜひ皆さんにも一緒に体験していただけたら嬉しく思います。

Q. Max Hightowerはいつ日本で演奏しますか?

A. 2026年8月29日(土)開催の高遠ジャズ&ブルースフェスティバルに出演します。

A. サザン・ブルースを軸に、ブルースロックとニューオーリンズ・ファンクのグルーヴを融合した、現代的なアメリカン・ブルースを聴かせてくれます。

A. はい。Max HightowerはThe Broken Blues Bandとともに高遠ジャズ&ブルースフェスティバルのステージに出演します。

2026年8月29日(土)

高遠ジャズ&ブルースフェスティバル2026 (リンク:ホームページ)

自然の中で、一日を通して音楽を楽しむ野外フェスティバル。

今年はMax Hightowerをはじめ、国内外から個性豊かな7組のアーティストが出演します。

出演アーティスト一覧 

チケット情報 

デジタル公式プログラム 


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