Shoka Okubo Blues Project ライブレビュー | 高遠ジャズ&ブルースフェスティバル2025

Shoka Okubo Blues Project ― 高遠ジャズ&ブルースフェスティバル2025で魅せた圧巻のブルースステージ
高遠ジャズ&ブルースフェスティバル2025で、Shoka Okubo Blues Projectが披露したステージは、ブルースの伝統を大切にしながらも現代的な力強さと喜びに満ちた圧巻のパフォーマンスでした。長野の山々に囲まれた夏の終わりの午後、観客はブルースとロックの真髄に浸る特別な時間を体験しました。
オープニング – 「I Wanna Take a Limo」
オリジナル曲「I Wanna Take a Limo」の力強いイントロから、観客はすぐに引き込まれました。Shoka Okubo(ギター/ヴォーカル)のソウルフルで情熱的な歌声、Minori Hagiwara(ベース/コーラス)の安定感あるグルーヴ、Makotomo Sonohara(ドラムス)のエネルギッシュなビート。3人の音が重なり合い、観客に強い印象を与えました。
観客との温かな交流
曲の合間に、Shoka Okuboは観客にユーモアを交えて気さくに語りかけ、温かい言葉をかけました。その自然体でフレンドリーなやり取りは、ステージと観客の距離を縮め、音楽を一緒に楽しむ空間を生み出しました。会場全体がひとつになり、演奏がより親しみやすいものとなった瞬間でした。
ブルースとロックの名曲たち
Junior Wellsの「Little by Little」ではリズムセクションが光り、Johnny Winterの「I’m Yours and I’m Hers」ではギターソロが炸裂し、会場から大きな歓声が上がりました。さらにZZ Topの「Tush」ではロックの力強さを加え、トリオの息の合った演奏が会場を熱気で包み込みました。
心に響くオリジナル曲
「Raining in My Heart」や「Do the Funky Frog」などのオリジナル曲では、ブルースの枠を広げる多彩なサウンドを披露。特に「Yell」は力強いメッセージと熱い歌声で観客の心を掴みました。「Hallelujah」もまた、ソウルフルで感情豊かな演奏で観客を魅了しました。
特別な瞬間 – Jiro Yamaokaとの共演
最大のハイライトのひとつは、長野を代表するブルースギタリスト・Jiro Yamaokaを迎えて演奏されたWillie Dixonの「I Can’t Quit You Baby」でした。Shoka OkuboとYamaokaのスライドギターの掛け合いは圧巻で、互いに応答し合うようにソロを重ね、曲に新たな深みを与えました。観客にとって、2人の特別なブルースアーティストの共演は忘れられない瞬間となりました。
フィナーレ – 「Crocodile Tears」
ラストを飾ったのはオリジナル曲「Crocodile Tears」。Makotomo Sonoharaのドラムが炸裂し、バンド全体がエネルギーの渦を巻き起こしました。観客はスタンディングオベーションで応え、最後の音が消えた後も拍手が鳴り止みませんでした。
忘れられないステージ
今回のステージは、単なるセットリスト以上のもの。ブルースの魂を体現し、観客とのつながりを生み出した特別な時間でした。Jiro Yamaokaとの共演「I Can’t Quit You Baby」はフェスティバル全体のハイライトとして記憶されるでしょう。そして「Yell」や「Crocodile Tears」は、Shoka Okubo Blues Projectがブルースを未来へと進めていることを示しました。
その場に居合わせたすべての人にとって、このステージは長く語り継がれるものとなるに違いありません。

 
								







